わがままな物語が始まったので
世界は不平等をやめました
むかしむかし ある世界に
あるひとつの王国がありました
王国には王様がいて、
王様はぜったいでした
だから世界は平等です
だから世界は均等です
王様はぜったいでしたので
かれは不滅で 不変で 不幸でした
嘆いたのはかれではありません
かれと共に死ぬことができない
かれのいとしい 人でした
けれど不揃いな「私」は世界がやさしいことを知りません
かれのいとしい 青い少女は
やさしく やさしく かれを慰め
おなじように やさしい罪を犯しました
――教えてくれたのは二十日ねずみでした