あーかいたーまーひーとつ

こーぼれーてーおーちた

飛べない魚飛びたい魚

 月明かり以外には何も見えない暗闇。
 時々ちか、ちか、と何かが光っては、すぐ消えた。
「あーかいたーまーひーとつ」
 美しい声が何かに反響しながら響き渡って、木々が震える。
 ……そこは森の中だった。森の中にある美しい湖。
 ……名もない湖。
「こーぼれーてーおーちた」
 湖に波紋が残る。緩やかに流れてゆくその中心に、女がいた。
 湖の真ん中にある大きな岩に座っている、髪の長い美しい女。
 雲居から現れる月光に照らされて、輝いて見えた。美しいダークブルーの長髪は、湖の奥深くまで続いている。
 先が見えないほどに。
「あーおいたーまーひーとつ」
 女はただ唄う。何を? 何かを。
「はーじけーてーきーえた」
 森の中に響き渡る歌声を、誰かは聴いただろうか。
 誰かが聞いただろうか。
 歌声は湖に広がる波紋のように、森中へ、国中へ、果ては世界中へと響き渡っていく。
 音が聞こえた。
 同時に歌声も止む。
「どなた?」
 掠れた声で女が問えば、返答の代わりに矢が飛んでくる。
 矢は女の脳天を目指して飛んでいたが、女は軽く頭をよけてその矢をよけた。
 足が湖にあたり、音が響く。
「唄を止めろ」
 現れたのは男だった。荒々しい黒髪を無造作にし、袴を来た男。
 女は眉をひそめる。
「何故です?」
「お前の唄は気に食わん」
 女は座ったまま男を睨みつけた。静かな睨み合い。だがすぐに男は目線を外し、空を見上げた。
「俺は美しいものは嫌いだ」
 男は無遠慮にも激しい音を立てながら湖の中を歩き出した。
 ばしゃばしゃと水がはねて、中にいた魚が驚いて飛び散る。
「……それは貴方が、飛べないからですか?」
 微笑みを浮べた女に、男は歩む速度を速めた。
 次第に近づく女の座る岩。
 男がそこに届くと同時に、水音が止まった。
 静寂、静寂。
「俺の前から消え失せろ」
 静かに構えた弓。その矢の切っ先は既に女の額に触れていた。
「私を殺すのですか?」
「ああ、今度は外さない」
 なお微笑みを絶やさない女に男も微笑みながら言う。
 酷く醜い微笑みで。だが女は微笑みを止めなかった。
 ただ真っ直ぐに、男の瞳を見つめる。
「……呪いを、解いて差し上げましょうか」
 男と女の視線の先がぴたりと重なった時、男は矢を持つ手に力を入れ、女は微笑みながら囁いた。
 ……それは、男にしか聞こえぬ程の囁き。
 男の瞳が見る見るうちに大きくなってゆく。
 同時に女は、微笑みを消して男の頬に手を触れた。
 額にあたる矢が次第に額に刺さってゆき、女の額からは血が流れ出ていた。
「怖くないわ」
 女は呟くように言う。
 硬直して動かないまま、男は無理矢理女の瞳から目を外した。
 一瞬の沈黙。
 しかしそれは男にしてみれば一生よりも長い、長い時間の様な気がした。
 もちろんそれは女にとっても。
 けれど女は再び微笑んで、その長い時間をゆっくりと微笑みながら男を見つめた。ただ、見つめる。
「怖くない」
 女が囁くと同時に、男は自分の背中に生温いものが這ってゆくのを感じた。
 悪寒
 悪寒
 そして激しい、憎悪。
「来るなぁああっ!」
 女の顔が次第に近づくのとともに、男は思い切り手を離した。
 弓ごと飛び出した矢は、寸分の狂いもなく女の額を突き抜ける。
 そして通り抜けて向かいの木に虚しく刺さる。
 女の額には小さな穴が空き、中から真っ赤な血がどろりと流れ出た。
 男は慌てて振り返り、湖を出ようと走り出している。
「待ってよ」
 そして、聞いた。
「まってよ、まだ駄目でしょう?」
 女は微笑みながら――気持ちの悪い、醜い微笑みで――男の背中を見つめた。
 その背中は止まることなく動き、自分から逃れようとしているのが分かった。
「待ってって……」
 瞬間、女の体がゆっくりと動いた。その場から消える。
 湖に波紋を残すこともなく、また月光を遮ることもなく。
 始めからいなかったかのように、女は姿を消した。
 振り返る。
「……?」
 震える体を押さえつけながら、ようやく岸に上がった男は女のいた方を見た。岩の上には何もない。

「言ってるでしょう?」
 ハズだった。

 目の前に現れた女の顔。
 視界に入ったのは酷く醜い顔で微笑み続ける狂った女。
 ……額に開いていたはずの穴は、いつの間にか消えていた。
「なん……っ!?」
 問おうとして、それを止める。否、止めさせられた。
 微笑み続ける女の口から長い、長い舌がぬるりと這い出て、男の唇を一度、舐めたからだ。
 べろりと粘着質な音を立てながら女の舌はゆっくりと男の唇の上を這い、そして同じようにゆっくりとした動作で女の口の中に戻っていった。
「飛べるわけないじゃない。貴方なんか」
 体が動かない男は、その場に倒れるようにして座り込む。体が静かに震えているのが分かった。
「“罰”を受けた魚は、もう二度と飛ぶことが出来ないくらい……知っているでしょうに」
 女はくすくすと笑いを浮べながら、静かに湖に戻っていった。
 男は目を瞑る。
 震える体で、女の言った言葉をゆっくりと繰り返した。

――“罰”を受けた魚は、もう二度と飛ぶことは出来ない……

 そして思い出す。自分が犯してしまった、罪を。

 今から二年前。男がまだ水中の世界にいた頃……。
 森の中の名もない湖の中には美しい世界があった。
 美しい国があった。
 たった一つの、水中の国。
 特殊な加工で空気を取り込んだその国は、少人数だけれど確かに国として存在していて、数々の魚達と共存しながら平和を保っていた。
 国では湖面を“空”と呼び、国外の水中内をパトロールする「水衛官」というものが存在していた。
 その水衛官を育てるための学校があった。
 「アカデミー」と呼ばれ、国中の住民が憧れるその学校では、主に“空”を飛ぶ訓練や“空”の向こうのこと、水中の世界のことなど、様々なことを学んだ。
 そこでは一から七まで学年分けがされ、成績が一定ランク以上になると進学できる。

 その中でも特に優秀な生徒が、過去に二人、学校にはあった。

 一人は一年ごとに三学年分の飛び級をし、たった三年で卒業した。
 卒業後は優秀な水衛官となり水中中の平和を守ったが、ある時国に巨魚の襲来があった時、前線で戦い簡単に戦死した。

 一人は一年ごとに四学年分の飛び級をし、たった二年で七学年まで上がった。
 けれどその生徒は“空”を飛ぶことが苦手で、卒業試験の必須科目である“飛行”で常に最低点をとり、水衛官になれないがためにずっとアカデミーに残ったままだった。

 卒業できなかったその生徒は、ある時不思議な老婆にあった。
 老婆は言った。
『もしもどうしても飛びたいというのなら、これをつけてやってごらん』
 そうして手渡されたのは、瑠璃色のリングだった。
 どうしても空を飛びたかった生徒は言われた通りにリングをつける。
 そして授業で習った通りに“飛行台”へと向かい、滑車を使っていつも通りに飛ぶ練習をしてみた。
 飛行台は滑車のレールが途中で切れ、Jの字になっている。
 滑車止めを取り払い、勢いをつけて滑り降りると、いつもならば滑車の中で飛べずに転がる生徒が、その時は上手く空へと飛び出すことが出来た。
 初めて飛び出した感覚。初めて宙の上から眺める世界。
 気づいた時、生徒は自由に空を飛べていることに気がついた。
 国のシールドを飛び出したわけではないが、いつも憧れていた空があんなにも近く見える。
 それは見たことのない世界。願って願って止まなかった世界。
 地に降りたとき、そこにはあの老婆がいた。
 老婆はニヤリと笑って言う。
『さぁ、十分気はすんだだろう? リングを返しておくれ』
 しかし生徒はそのリングを返したくはなかった。
 そのリングをはめたから、それまで絶対に飛ぶことの出来なかった空を自由に飛び回ることが出来たのだ。
 …………生徒にとって、それは「水衛官」という夢を叶える魔法の道具だったのだ。
 生徒は老婆に向かっていった。
「おばあさん、このリング、俺にくれないか?」と。
 老婆はゆっくりと首を横に振った。
 生徒の指にぴったりとはまっているリングを見つめ、静かに溜め息を吐く。
『そのリングは呪いのリングじゃ。飛行能力を持たない……つまり、お前の様な“魚”に飛行能力を与えるが、二度使うと呪いを受けるリング。
 一度でも飛びたいと言う念願を叶えたのじゃから、それで良いじゃぁないか』
 老婆はゆっくりと右手を差し出して、生徒にリングを返すよう促した。
 けれど生徒はリングをつけたまま黙っている。
 ……どうしてもリングを渡したくないという気持ちが、老婆には嫌というほどわかって逆に辛かった。
「呪いって、どんな呪いだい?」
 生徒は問う。老婆は少し考えてから、
『そうじゃな、一生リングが外れなくなり、もう二度と飛ぶことが出来なくなる。
 ……もう二度と、絶対に、じゃ』
 二人の間に沈黙が走った。
 生徒はじっとリングを見つめ、老婆はじっと生徒を見つめた。
 ……そしてリングは、何を見ているのか。
 呪われているというそのリングは、ただただ生徒を見つめ返すだけ。
『飛行能力の開花は、人それぞれじゃ。
 大抵の奴はアカデミーで訓練を受ければすぐに飛べるようになるが、まれにお前の様にそれが遅い奴もいる。
 ……もっといえば、一生飛ぶことが出来ない奴も中に入るさ。
 だけど、“飛ぶ”事を諦めずに努力し続けていれば、ひょんな事からその能力が開花するかも知れない。
 ……あとたった一回の飛行を得て、お前はもう飛べなくなっても良いのかい?
 まだ飛ぶチャンスがあるかも知れないのに?』
 老婆は繰り返し、繰り返し、生徒にゆっくりと言葉を投げかける。
 だが生徒は黙ったままだ。
 リングを見つめて、ただ沈黙を守るだけ。
「飛べないかも……もしかしたら、その能力がないかも知れないじゃないか」
 そして生徒の中で答えが、出た。
 彼はゆっくりと顔を上げると、今度はしっかりと老婆の目を見据えた。
 老婆の漆黒の瞳に自分の欲望と不安に溢れた瞳を重ねる。
「そうさ……もしかしたら、一生飛べないかも知れないんだ」
 再び繰り返す。
 老婆ははっとして目を見開き、生徒を見つめる。
 続ける。
「それなら俺は……俺は、リングを使ってやる!
 お前みたいな汚い婆なんかより、俺が持ってた方がリングも幸せさぁ!
 使ってもらえるからなっ。だから、だから……」
 生徒の声が次第に狂気に満ちていく。老婆は更に目を開いた。
 生徒の腕が自分の方に伸びてくるのに、老婆は気づく。
 あ、と思った時には遅かった。
『おまっ…………』
 沈黙。
 沈黙。
 老婆がそれまで開いていた口をゆっくりと閉じ、目をもっともっと広く開け、ゆっくりとした動きで後ろに倒れていった。
 沈黙したまま。
「さようなら、汚い婆。ありがとう、こんな素敵な贈り物を俺にくれて」
 その様子を生徒は嬉しそうに眺めている。
 ……彼の右手は老婆の心臓に伸びていて、老婆の心臓には彼の右手から繋がった小型ナイフが刺さっていた。
 それまで静寂を保っていた世界が、生徒を中心に騒ぎだす。
「ははっ……あ、あははははっ! 殺した。
 やったぞ、これは俺のものだ!
 …………よく聞け、飛ぶことの出来ない愚図どもが!
 俺の名はルーグル……空の支配者、ルーグルだ!!」
 生徒は騒ぎだした周りの景色に向かって高らかにそう叫んだ。

 暗転。暗転。耳に残る囁き。……沈黙。

   ゆっくりとした動きでだがそれは確実に生徒に……ルーグルと名乗った少年に向かって進んで来ていた。

 ……静かに沈黙を保ちながら、恐怖を土産に。


 気づいた時自分は空の更に向こう側……つまり、湖の外に出ていたのだとルーグルは思い出す。
 それは初めて見る世界だったが、自分が今まで見て来た世界とはあまりにも違い過ぎた。
 何たって魚は宙を飛んではいないし、不思議な生き物が蠢いているし、見たことのない植物が恐ろしい模様を自分に広げて咲き乱れていたから。
 ……自分が見てきた空はもっと深い色の青色なのに、この地の空は薄く消えてしまいそうで、どこまでも広く恐ろしかった。
 …………決定的に違うのは、どこまでも深い哀しみと憎しみを称えた灰色を含んだ蒼。
 そして自分の目の前には、白く輝く物体があった。
 それが俗にいう“神”であったことなど、ルーグルは考えもしない。
 彼はその時酷く驚いていて、酷く恐怖に怯えていたから。
 神はルーグルに向かっていったのだ、『飛びたいと願った魚はやがて“理性”に支配され、犯してはならない罪を犯す』と。
 神はこうとも言った。
『“魚”とは水中に生まれすんでいるにも関わらず、その空を飛ぶ能力を持たないものを言う。
 魚はそれ故必然的に空を飛ぶことを欲するのだ。お前のようにな。
 ……だがいかんせん、お前はやり過ぎてしまった。
 ………あの老婆は、いや、あの魔女は、この湖の主だったというのに』
 もちろんルーグルは意味が分からない。
 それまで自分の世界が外界から“湖”と呼ばれる小さな世界であったことなど知らないし、空が空ではなく水だということも知らない。
 ましてや自分が殺したあの老婆が、実は湖の……自分が住んでいた世界の主であったなんて、全然知らなかったことなのだ。
 神はそれでも続けた。
『主をなくした湖は、やがて消えるだろう……お前の所為でな。
 万が一消滅を逃れたとしても、湖自体の力が弱くなった今では魔物に取り憑かれ易い。
 そしてそうなったら最後、湖中の世界は消滅でも生存でもない、“虚空”に捕まることになる』
 虚空……ルーグルが呟いたのを神は気づいただろうか。
 けれど神は話し続けるのだ、彼が理解出来ようと出来まいと、彼が犯してしまった罪はそれほどのものだったから。
『虚空に捕まると、人々は苦しみを感じ続ける。
 ……幸福なんて感じない、その他全てを奪われて、ただただ“苦痛”のみを感じ続ける……。
 何故こんなに苦しいのか、何故こんなに痛いのかなんて考えることも出来ない。
 ひたすらに苦痛。生も死ももない世界の中で、終わることのない苦痛を感じ続けなければならない』
 それは何となく分かった様な気が、した。
 ルーグルがようやく頷いたのを神は静かに視界の端で捉え、話しを進めた。
『お前の償いは、それを防ぐことにある。
 湖に新たな主を生むまで、お前はただただこの湖の辺りをうろつき、立派な角の生えた鹿を毎日一頭ずつ中に落とすだけで良い。
 ……しかしそれを一日でもさぼると、お前はたちまち醜い魔物となり湖を支配するだろう。
 ……自我を持ってな』
 そして白い物体は消えていった。
 結局なんだったのだろうと、まるで嵐のように過ぎ去っていった神を空に見つめながら、ルーグルは静かに自分の腹の音がなったことに気がついた。

 暗転。

 視界が一変して、緩やかに自信に力がわいてくるのを彼は感じていた。
 先ほどから思い返していたことは、もはや過去のこと。
 今現在の彼に大切なことは、自分が魔物にならないためにも早く湖面に居座る女を殺すことだった。
 しかし彼は、どうやら女が魔物であるらしいことを既に感じていた。
 相手が魔物となれば、もしかしたら自分の償いはそこで成し遂げることが出来なくなってしまったのかも知れない。
 そんな恐怖が一瞬脳裏をよぎって、慌てて首を振った。
(例え魔物だろうが、すぐに倒して世界を元に戻せば良い。またいつも通りに、鹿を一頭湖面に投げ入れれば良い)
 ゆっくりと懐からかつて老婆を殺した小型ナイフを取り出して、男は……ルーグルと呼ばれた少年だった男は、同じようにゆっくりと立ち上がった。
 女はもう湖面の岩に戻っている。
 くすくすと笑い声を立てながら、またあの美しい声で唄を歌っていた。

――赤い玉ひとつ

――零れて堕ちた

――青い玉ひとつ

――弾けて消えた

 やがてルーグルは女の唄が脳に直接響いていることに気がついた。
 妖術? 否、違う。
 それはまるで哀しい唄。それはまるで優しい唄。それはまるで心地よい唄。
 全く違うようで、全く同じ。
 それはまるで楽しい唄。それはまるで恐怖の唄。それはまるで居心地悪い唄。
 正反対の言葉がそれぞれぴたりと当てはまる、そんな不思議な唄。

 いつしかルーグルは自分がそれに聞き入っていることにも気がつかないでいた。

 女がくすりと笑う。唄が止む。
 同時にルーグルの束縛が解かれ、彼はゆっくりと自分の体が前方に倒れていくのを感じた。
「……妖術?」
 一度抱いた疑問を再度問う。
 ……自身の中で否定したはずの、その言葉を。
「違うわ」
 だが女は静かに否定した。
 ゆっくりと湖面の上を歩き、屈んでルーグルの耳元で囁くように言う。
「私は貴方。貴方は私。この唄は妖術であって、妖術ではない」
 なんだか良く分からないことを言われた気がして、ルーグルは意識がもうろうとするのに身を任せようとした。
 なんだか気分がいい。酷く心地よかった。
「私は貴方。貴方は私」
 女はもう一度繰り返す。
「俺は……お前。お前は……」
「私」

 くすくす

 声を立てて笑った声を、ルーグルは聞き取れただろうか。
 静かに目を瞑ったルーグルのそばで、女は気味悪く笑いながら横になった。
「死に逝く貴方に教えてあげる」
 女のきれいな声が甲高く、気色悪いものに聞こえた。
 続ける。
「私の唄は神の唄。神の唄は私の唄。私は神の使い。湖の新しい主。
 ……魔物と思って殺そうとした貴方の忠誠心は尊敬するけれど、“不死”を授かった私を……主を殺した貴方は、もう罪から逃れられない」
 次第にその声が遠退いていく。ルーグルからではなかった。
 世界から、全ての生物から。
 何かに引きずられるようにして女の体が湖に吸い込まれていった。
 強い力で引っ張られ、原形をとどめないまで伸びている。
「だから……」
 ゆっくりと湖に飲み込まれながら、女はなおくすくす笑いを止めずに言った。

「貴方は私。私は貴方。……愚かな“魚”は、どうあがいても捨てられるだけ」


 くすくす

 くすくす

 最後に女の長い金髪が湖に飲み込まれ、引きずり込まれ、吸い込まれ。
 同時に男の体もなくなった。

- end -

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久しぶりに執筆をしました、雨雲です。
最近妙にスランプ状態が続いていまして……締め切りが近いのに(苦笑
そんなわけでスランプ脱出を目指し書きなぐったものです。これ。(笑
題名から決めて入ったのは「ベリーライク」と「腰の骨」につづき三番目です。
あとは全てあと付けなので、色々と……色々となんですが。何それって感じですが。
今回注意したこと。
 一 文章法を守ってみました。
 一 全てノリで書いてみました。
まず……あれですね、最近自分が全く文章法を守っていないことに気がついた次第です。
そんなわけで急遽こんな作品を書いたのですが(笑
次に……ノリでかくなって話ですけどね。私の想像力とネタまとめの技量が分かります。
ちなみに言っておきますと私が一番苦手としていることはラストに落ちを付けることですけれど何か?
……死んできます(最悪

Harasu Uun