僕と君

僕と君
001-010









001笑って、

わらって、ねえ
私のために
わらって、ねえ
月にも負けないほど、静かに

怖くないよ、怖くない
何も、誰も傷つかない

だから、笑って? もう一度


ないて、ねえ
私のために
ないて、ねえ
雪にも負けないほど、冷たく

なきたいのならなけばいい
貴方には、私がいるから

だからないて? 強く、強く

月のように
雪のように
おねがい、苦しいんだ

君が明るくわらうたび
君が涙をこらえるたびに

月のように
雪のように
私がどんどん、冷めていく

[ 笑って、 ]
05/09/12/Harasu Uun

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002君

やさしくて、かなしくて
怒って笑って泣いて喜び
そして僕らは、逃げ出すんだ。
怒って笑って泣いて喜び

そして世界は、息をのむ

[ 君 ]
05/09/12/Harasu Uun

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003十字架

優しい音色が、僕を呼んだ。
僕は言われるままに進んで、
そして、出会う。

君を見た時 君に触れた時
僕は自分自身が犯した罪を、
すべて洗い流してくれたような気になる。
あの十字架のように
僕は、君と、いつまでも

ずっと交差しているんだね、

一度だけ、めぐり会うだけで。

[ 十字架 ]
05/09/12/Harasu Uun

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004ブランコ

地面を蹴って
宙へ浮かんで
そしてそのまま
僕は飛ぶ
光が入り、眩しくて
君は笑って、そうして泣いて

ゆらゆらと、揺れながら
暖かい地面を見つめて、
君は呟く
僕にその言葉は聞こえないけれど
小さな息が君の周りを漂うだけ

地面を蹴って
宙へ浮かんで
そしてそのまま
世界は変わる

[ ブランコ ]
05/09/12/Harasu Uun

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005ぶらんこ

地面をけって
飛んでいく
その快感が好きだから、
嫌がる君を連れて 僕は
誰もいない公園
消えていく雑音
鮮やかに広がる色は
僕 自身を包み込んでいく

ああ
ああ

嫌がる君を連れて 僕は殺した
背中を押して
君が地面を けって
そして


空へと飛んでいった

[ ぶらんこ ]
05/09/12/Harasu Uun

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006帰り道

手をつないで、君と帰る。
そのぬくもりが、その感情が
全てが僕を支配していく。
茜色に染まった空に向かって、
大きく手を伸ばしては見たけれど。

だけど
だけど

こうやって帰るのも、こうやって話すのも。
全てが幻、嘘なんだ。
これはただ僕の夢の、中でしか、なくて、
ただ、僕の夢の中でしかなくて。

ああ、
ああ。
真実の君は今、幸せですか?

[ 帰り道 ]
05/09/12/Harasu Uun

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007宝物

血が 僕の頬を伝った。



君の手が伸びてきて、僕を、僕を掴もうとする。
君の手が空を掴んで、そうして、僕は、

堕ちていく
堕ちていく

血が、僕を包み込む

僅かに気泡を含む赤色の液体は、
君まで包み込んで連れ去ろうとする。
やめろよ

僕は自分の腕をきりました。

亡くなった亮腕は、静かに君の手につかまれて。
僕は、堕ちて逝った。

大切なもの、大切なもの



だから、いっしょにきては いけない。

[ 宝物 ]
05/09/12/Harasu Uun

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008逆行

光が差し込んでくる。
窓からもれるそれにあわせて、
貴方は私の前に立った。

ねえ、どうして顔を見せてくれないの?
どうして私を見ているの?

逆光に照らされて、
私は見ることができないよ。

ねえ、どうして私を見ているの?

私には、
眩しすぎるよ、あなた自身が。

[ 逆行 ]
05/09/12/Harasu Uun

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009君と僕

僕は歌った 哀しい曲を
じゃれている猫 吠え続ける犬
ああ、世界はこんなもんだと、
諦めたことを覚えている

じゃあ君はどこに行くの?
僕の中で君は絶対だった
じゃあ僕はどこにいればいいの?
繰り返し、繰り返し。
自問自答を繰り返す。

空が落ちる

黄色いジャケットを着て玄関の扉を思い切り開いたならば



僕は、天使みたいな君を見る

[ 君と僕 ]
05/09/12/Harasu Uun

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010ルアの憂鬱

赤色が見えた。
それは見覚えのある色で、至極どうでも良いが少しだけ悲しかった。
ゆっくりと仰向けになる。
ひっくり返った天井は、俺を見下ろしながら嘲笑するだろう。

ああ、失敗だ。

転がったピストルは何かを言うわけでもなく。
生まれて初めての敗北感。
がちゃりと言う音と共に、憂鬱感。

ああ、死ぬんだと思いながら俺は、
あの日あの時見た彼女の笑みを思い出し、
ただひたすらに嗤うだけ。

[ ルアの憂鬱 ]
05/10/14/Harasu Uun

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