
011-020
011CDケース
黄色と白の混じった渦を描くそのCDケースは、
確かお気に入りのバンドのCDが入っていた。
大切な物はポケットへ、
嫌いな物はゴミ箱へ。
私の持つたくさんのCDケースの中で、
そのケースだけがお気に入りだった。
あとはただのがらくた。
そこから出る雑然とした空気。
意味のわからない欠落感。
だから消してしまいましょう。
大切な物はポケットへ、
嫌いな物はゴミ箱へ。
そして
守りたいものはCDケース。
[ CDケース ]
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012電気スタンド
ぐにゃぐにゃと曲がる首を傾げて、ぱ、と灯りをともしてくれる。
だけどその光も私には届かなくて、空しく散る。
黄色い傘のついた電気スタンド。
こんなにも小さな明かりなら、
いっそうのこと捨ててしまおうか。
[ 電気スタンド ]
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013ちゃんねる
過ぎ行く世界のように姿を変える。
めまぐるしく移り変わるそれは 壊れているの?
黒い箱に投げつけた。
抱えた膝が しびれてもう動かない。
座り込んだソファ 勢い良く沈んでる、沈んでる
呑みかけのココアは冷え切っていて、
虚しくこぼれて滴った。
けれどあたしは変えるだけ。
その変化を操れるのは、今のところ あたしだけ。
[ ちゃんねる ]
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014交差
世界が交差していた。
天と地が、僕と君が、華と蜜が。
世界が交差していた。
それが真実であり偽りだった。
そしてそれが世界だった。
名もなき支配者はどこへ消えたのだろう。
名もなき支配者はどこへ向かったのだろう。
今はもう誰も知ることのない御伽噺。
それは世界が交差する物語。
[ 交差 ]
10/09/15/Harasu Uun
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015パラレルワールド
地面に広がった水たまりはどこにつながっていると思う
そこは世界の端につながっているんだ、落ちないように気をつけて。
彼らはいつでも見張ってる。
僕を君を世界のすべてを
どうしてどこへ向かうかなんて、僕らは知らない。
けれどそれを見張ってる。
世界の端で見張ってる。
水面に映るは僕の姿。
否、それは僕ではなくて、
見下ろした表情 不気味な笑顔
落ちないように気をつけて、
彼らはいつでもタイミングを狙ってる。
そこは世界の端っこで、
そこは悲しいパラレルワールド
[ パラレルワールド ]
10/09/15/Harasu Uun
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